礼拝堂

DSC_8344巨匠のあしあと

近代建築の巨匠アントニン・レーモンド氏により設計された札幌聖ミカエル教会礼拝堂は、B.D.タッカー師の強い要請で実現しました。

若き宣教師の「神の教会とは、美しさと気高さを見出すことができ、神に捧げる最高のものを作り上げるべきです。」との思いに感動したレーモンド氏が無報酬で引き受けました。

レーモンド氏は1923年帝国ホテルの設計のため、世界的に有名な建築家フランク・ロイド・ライトに同行し来日し、第二次世界大戦中に一度帰国しましたが、戦後再び来日し、多くの名建築を残すと同時に優秀な建築家を育てました。

「自然は人工よりはるかに美しい」、

「簡素と軽快は複雑なものより美しい」、

「節約は浪費より美しい」

 

という美的見地の諸原則を基に、新鮮なアイデアをこの礼拝堂の設計に結実させました。

調度品や和紙貼りのステンドガラスはノエミ夫人のデザインです。

レーモンド夫妻が情熱を傾けた設計は、竹中工務店の技術によって見事に完成されました。
小屋組の木材はとど松の丸太、レンガ、砂利などはすべて道産の素材を用いており、その自然のままの色と肌合いが、レーモンド美学の表現そのものであり、ただ求めて止まぬ芸術への一心の意欲のみが感じられる珠玉の名作となりました。
レーモンド建築として北海道に唯一現存する札幌聖ミカエル教会礼拝堂は、彼の木造モダニズム建築の傑作として評価され、時を経てもなお変わらぬ美しさを見せてくれます。

 

【TOPIC】

■2007年「第13回札幌市都市景観」を受賞、同年「札幌景観資産」に指定
■2010年「札幌聖ミカエル教会」とアントニン・レーモンド展」(東京他各地で開催)
■2012年 BSジャパン「写真家たちの日本紀行」で放映

その他数々のメディアで取り上げられています。